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からだの外側から何が分かるの?【東洋医学の診察技術】

東洋医学は魔法ではありません

 

鍼灸治療を始めとして、東洋医学では、西洋医学の様にからだの内側を除く画像診断や、血液検査などの数値で表す検査は出来ません。

それなのに、なぜかからだの状態や症状がピタリと当たることに、多くの患者さまは驚き、まるで魔法のようだと仰います。

でも東洋医学は魔法ではなく、色々な臨床経験を元に作られた、れっきとした科学の一つです。

特に現代の東洋医学は、現代医学の情報を併せて、更に多くの情報が体表から得られるようになっています。

では、その一端をご紹介したいと思います。

 

皮膚の状態を見る

 

皮膚の状態は、からだの中を表す、最も大きな情報の一つです。皮膚の表面に現れる、色、温度、張り、触感、病変(湿疹や荒れなど)は、内部の状態を表します。

簡単に皮膚のことについてご説明させて頂きます。

 

<皮膚の色>

皮膚の色は、その周囲の血流や栄養状態を表すます。皮膚の周辺にある毛細血管に十分な血流がないと、皮膚の色が黒くくすんでしまいます。

皮膚の毛細血管の血流は、自律神経の失調を表します。

逆に赤みが強過ぎれば、炎症症状があることを表します。炎症症状は、免疫状態や自律神経の乱れを表します。

 

また、特定の皮膚の色艶が悪い場合には、その内側にある内臓や神経系のトラブルを表します。

妊活の場合には、骨盤周囲や下腹部の皮膚に黒ずみなどの変化があると、生殖能力の低下を表します。(これは男女同様です。)

<皮膚の温度>

皮膚の温度は、その部分の自律神経の働きや、皮下脂肪の厚さ、筋肉量などを表します。

余りにも皮膚表面が熱い場合や、逆に冷たい場合には、自律神経や代謝のトラブルがあることを示しています。

 

<皮膚の張り>

皮膚の張りは、体質的な影響をたくさん受けますが、診察として見る場合には、こうした先天的な要因はある程度差し引いて考えます。

元々色が白くてもち肌の方は、適度な張りがありますが、だからと言って健康というわけではありません。

そうした体質的なものを差し引いた上で、病的な皮膚の張りの状態を見ていきます。

 

肌の張りには、固く病的な張りと、健康的な張りがあります。残念ながら、これは経験でしか分かりません。

病的な張りの場合には、その張りがある深さを見て、どの程度状態が悪いかを探ります。

皮膚と言っても、本当の外側の張りもあれば、筋肉のごく近くの張りなど、細かく分かれますので、張りのある場所を見分けて、施術の目標を定めます。

 

<皮膚の触感>

皮膚の触感とは、文字の通り「触った感じ」のことです。皮膚を触って分かることは案外多く、「ガサガサしてる。」「ゴワゴワしている。」「カサカサしている。」「湿っている。」「鳥肌が立っている。」など、擬音でしか表せないような変化を感じます。

こうした触感の変化からも、からだの状態が分かります。多くは自律神経系の状態や、栄養状態ですが、漠然とした健康度なども現れやすいものです。

 

筋肉の状態を見る

 

筋肉の緊張は、その下にある臓器の状態を表すことが多いようです。これは内臓体性反射という、生理学の教科書などにもよく記載されています。

内臓機能が低下したり、内臓にトラブルがあると、その近くにある筋肉が、内臓を守るように固くなる現象が見られます。

これを筋性防御と言います。

こうした筋肉の状態を見ると、内臓機能の状態が予測出来ますので、問診で得た情報と併せて、使用するツボなどを調整します。

 

お腹の状態を見る

 

東洋医学では、西洋医学とは違った腹診をすることがあります。その中でも、それぞれの内臓機能としてではなく、からだ全体のバランスを見る方法をご紹介します。

からだのバランスを見る場合には、お腹全体がからだを表すものとして考えます。

図で表すとこんな感じです。

みぞおちから肋骨で囲われた範囲は、胸から上を表します。

 

次に、みぞおちとへその中間地点とへそまでは、お腹を表します。

そして、へそから下は、骨盤から下を表します。

 

もう少し詳しく書き込むと、こんな感じになります。

こうして、具体的な機能や東洋医学的な臓腑の状態を、お腹の状態と照らし合わせて見ていくと、さらに多くのことが分かります。

さらに、東洋医学毒時の経絡なども合わせると、より多くの情報を得ることが出来ます。

こうした少しずつの情報を拾い集め、分析を加えることで、総合的にその人を診断していくのです。

どうでしょうか、東洋医学が魔法ではないことを知って頂けたでしょうか?

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鍼灸ひより堂