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強度近視の方は要注意!<近視性黄斑変性症>

強度近視のデメリットとは

 

近視には色々な要素があります。その要素の一つは、角膜や水晶体の屈折率が高く、眼球の中で画像が結ばれる点が、網膜よりも手前に来てしまうことです。
またもう一つ大きな要素としては、眼球の奥行きが長いため、光の焦点が網膜よりも手前に来てしまうからです。

特に眼球の形状に問題がある場合、眼球が引き延ばされた形になっていますので、眼底部には、常に物理的な負荷が掛かっていることになります。

そのため、眼底部に存在する網膜や視神経に対しても常にけん引力が働き、強度近視の方には網膜剥離が多く発生します。

また、こうした眼底部の物理的なストレスは、眼底部での炎症や浮腫の原因になることから、近視は黄斑変性症の大きな原因の1つになるのです。

 

現在のところ、日本人の約40%が近視で、その10%にあたる、日本人全体の4%の方が強度近視だとされています。

強度近視の方は、メガネやコンタクトレンズで対策を立てれば、社会生活自体は問題なく過ごせますが、こうしたトラブルが起きやすいことも知っておくべきだと思います。

 

自覚症状がなくても定期的に検診を

 

強度近視の方は、これといった不調が無くても、定期的に眼底撮影などの検査をされている方が、トラブルを早い段階で見付けることが出来るため良いと思います。

強度近視の網膜に掛かる物理的なストレスは、決して軽く見てはいけません。

 

浮腫や新生血管が軽度であれば、鍼灸治療のみでも十分対応が可能ですし、完治もそう難しい話ではありません。

そのため、少しでも早く網膜のトラブルを知ることで、近視性黄斑変性症は予防や完治が出来るのではないかと思います。

 

近視性黄斑変性症を予防するには

 

近視性黄斑変性症を予防するためには、眼底部の環境を常に良い状態にしておくことが大事です。

強度近視の方は、黄斑部に常にストレスが掛かっているため、炎症を起こしやすい状態になっています。

そのため、眼底部の血流を常に良い状態にしておいて、組織の修復や炎症を早く引かせることで、近視性黄斑変性症を予防出来ると思われます。

鍼灸治療で使用するツボには、眼底部の血流を良くするツボが複数存在し、眼底部の環境を良い状態に保つことが出来ます。

自覚的に、眼精疲労やドライアイ、目の奥の痛みなどを感じている強度近視の方は、定期的な鍼灸治療を受けておくことをお勧めします。

 

もし近視性黄斑変性症を発症したら

 

近視性黄斑変性症を発症した場合、現在の医学では、抗VEGF薬の眼内注射が第一選択です。

抗VEGF薬は、元々大腸がんの治療薬として使われていましたが、新生血管を阻害するため、黄斑変性症の特効薬として広く使われるようになりました。

抗VEGF薬の眼内注射は、確かに効果としては高いものですが、眼内環境(炎症や血行障害)が改善されていないと、繰り返し行うことになります。

眼内注射が繰り返しになるほど、出血や炎症、感染症を始めとして、投薬の副作用が起こる確率も上がってしまいます。

そのため、抗VEGF薬の使用は、出来るだけ少ない頻度で行うのが、理想的であると思われます。

 

近視性黄斑変性症と鍼灸治療

 

鍼灸治療でしようするツボには、臨床試験の中で、眼底部の血流を増やすことが確認されているツボが複数あります。

不思議なことに、こうした眼底部の血流を増やすツボは、全身に存在しています。

目の周囲であれば想像しやすいのですが、眼底部の血流を増やすツボは、下腿や手にも存在しているのです。

私は、こうしたツボの反応を探り、出来るだけ少ないツボで施術する様にしています。

鍼灸治療は刺激療法ですから、出来るだけ弱く少ない刺激の方が、からだは受け入れやすいと考えているからです。

 

例えば、数多くの強い刺激の鍼を刺してしまうと、どうしてもその刺激を受け取る側の感覚受容器は疲労してしまい、十分な情報として受け取れません。

そのため、一番反応が出ているツボを選択し、出来るだけ少ない数で、弱い刺激を与えるようにしているのです。

 

ただこの時、弱い刺激でも鍼灸治療を十分に働かせるためには、1つ条件があります。

それは、静かな室内環境です。

周囲が騒々しくては、耳から入る情報や目から入る情報が邪魔をして、優しい刺激では十分に働きかけが出来ません。

そこで当院でも、各部屋にドアを設けて完全個室としたうえで、静かな室内環境でリラックスして頂き、私自身も施術に集中出来る環境にしています。

では実際に当院で行っている、鍼灸治療についてもご紹介します。

当院で行う鍼灸治療には、主に3つの特徴があります。

 

1.後頚部に対する施術

2.目の周囲に対する極浅鍼

3.全身調整のための施術

 

1.後頚部に対する施術

 

後頚部の施術では、首と後頭部の付け根にあるツボを使って、網膜の血流を良くします。

また後頭部や後頚部は、眼科疾患をお持ちの方が、多く症状を訴える場所でもあります。

後頚部に施術することで、網膜の血流だけでなく、不快症状に対する施術も行うことが出来るため、一石二鳥の働きをしてくれます。

 

2.目の周囲に対する極浅鍼

 

目の周囲に鍼をすると、眼底周囲の血流が良くなる他にも、水晶体の厚みを変える筋肉にも影響が出るようです。

そのため、遠近調整の能力が回復することで、多くの場合、視力の上昇が見られます。

また眼痛などの不快症状に対しても、即効性が高い傾向があります。

 

目の周囲に刺す鍼は、とても浅い部位に刺すため、抜けることがないように、とても短く細い鍼を使用します。

当院の場合には、長さ15mmで太さは0.14~0.15mmという、極細短鍼を使用しています。

そのため、眼窩内刺鍼のように内出血を作ることもほとんどなく、痛みもほとんどない施術になっています。

当然ながら、眼内注射のように眼球に刺すわけではなく、目の周囲に浅く刺すだけで、十分に働いてくれるのです。

 

3.全身調整のための施術

 

全身調整のための施術は、全身のあらゆるところが施術の対象になります。

身体に出ている不快症状(肩こりや腰痛、生理痛、冷え症など)は、最終的に脳へのストレスとなるため、出来るだけ排除します。

脳ストレスは、眼科疾患悪化や再発の大きな要因だからです。脳へのストレスは、脳内物質の変化を招き、視力や視能に大きく影響を与えます。

眼科疾患を発症したり、再発した人のお話を伺うと、「お仕事の変化や生活の変化など、大きなストレスを感じることがあった」とお答えになる方が多いのも、そのためだろうと思います。

 

全身調整のための鍼灸は、手足に行うことが多いのですが、不快症状などは体幹に出ることも多いので、全身がその対象になります。

全身の状態が良くなると、眼科疾患も良くなることが多く、目だけを切り取って治療しがちな西洋医学との違いは、こうしたところにも出るのかもしれません。

 

まとめ

 

強度近視の方は、定期的な検診をするべきだと思います。また、眼精疲労や眼痛、首こりなどがあったり、頭痛を感じていたりする人には、鍼灸治療をお勧めします。

普段から鍼灸治療を行うことで、眼底部の血行障害や炎症症状などを予防し、発症を未然に防ぐことが出来るかもしれません。

 

もし近視性黄斑変性症を発症したら、第一選択は抗VEGF薬でも良いですが、出来るだけ早く鍼灸治療を開始して頂くことで、その後の経過が大きく変わります。

抗VEGF薬は、種類にもよりますが、2~3か月で体内から排出され、効果が無くなってしまいます。

もしその時に、血行障害などの原因が解消されていなければ、再発する可能性が高くなります。

 

鍼灸治療は、血行障害に対しては非常に速やかに働きますが、抗VEGF薬ほど新生血管を速やかに消すことは出来ません。

そのため、一旦抗VEGF薬により新生血管を消した上で、鍼灸治療により原因である血行障害を回復させるのが、最も効果的な方法ではないかと思います。

 

当院の患者さまを見ていると、鍼灸治療の頻度が適切であれば、かなり高い確率で再発を防ぐことが出来ています。

通院中に再発された方は、通院頻度を減らした上で、目への負荷が高くなったといった、ケアと負荷にアンバランスが生じた結果だと思われます。

 

鍼灸治療の適切な頻度の目安は、発症から3か月以内、或いは急性期であれば週2回。その後、症状が落ち着いていれば週1回としています。

眼への負荷が低い場合には、さらに頻度を減らすことも可能ですが、最も安全な頻度は週1回であると思われます。

お仕事の配置転換で目への負荷が減る場合や、発症時が一時的なストレス状態だった場合には、頻度は2週に1回から月1回程度でよろしいかと思います。

 

近視性黄斑変性症は、初回の発症もショックですが、同じ側への再発や、反対側に出るショックの方が更に大きくなります。

再発を避けるためにも、ぜひ鍼灸治療を選択肢に加えてみて下さい。

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鍼灸ひより堂