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生理不順だと妊娠しにくいのでしょうか?【生理不順が悪いのか】

生理不順でも妊娠はしますが…

 

生理不順の女性は、妊娠しないのかというと、そんなことはありません。生理不順の女性でも、何の苦労もなく妊娠する方がいることは確かですし、私の身近にもそういう女性はいらっしゃいます。

そういう女性を知っていると、「そんなの関係ないよ!」と言いたくなる気持ちも分からなくもないですが、確率の問題で言うと、やはり妊娠しにくいことは間違いありません

 

では、なぜ生理不順の女性は妊娠しにくいのでしょうか?それは生理周期というものを知ることで理解出来ます。

 

生理周期は卵を育て内膜を準備する期間

 

生理周期とは、卵胞を育てる卵胞期、育った卵を卵胞から排出する排卵期排卵後に卵胞の殻から出る黄体ホルモンが作る黄体期、そして妊娠が成立しなかった場合に訪れる月経期から出来ています。

こうした生理周期は、卵をしっかり育て、内膜を着床しやすい状態にするための期間です。それぞれの期間のことを知ると、なぜ生理不順が妊娠しにくいのか、逆に生理不順でも妊娠する人がいるのかが分かります。

 

【卵胞期】

 

卵胞期は約3カ月かけて育ってきた卵胞が、更に急激に成長し、成熟するための期間です。通常は2週間程度ですが、場合によっては、非常に長くなることがあります

この卵胞期の期間は、非常に個人差が大きいため、生理周期が長かったり短かったりするのは、多くはこの期間の長さが関係しています。

 

卵胞期は、脳から分泌される性腺刺激ホルモン(LH・FSH)の影響で、卵胞が成長しながら、女性ホルモンであるエストロゲン(E2)を作っています。

このエストロゲンが作られないと、生理周期は次のステップに進みません。排卵が行われない場合は、多くはこのエストロゲンが作られていないためです。

卵胞期にエストロゲンが作られない原因としては、LHとFSHのバラスが乱れている多嚢胞性卵巣症候群や、妊娠中に分泌される乳汁ホルモンであるプロラクチンが多くなる高プロラクチン血症などがあります。

また高齢や強い排卵誘発を連用することで起こるFSHの上昇により、卵巣のFSH受容体の働きが低下する、卵巣機能不全などもあります。

<参考:卵胞のことを知れば妊活が変わる【AMH・FSH・LH・E2・P4・排卵の秘密】

 

ただこうした卵胞期の問題は、時間を掛けてでも解消すれば、直接卵の質や妊娠には影響がないとされています。

そのため、原因をしっかり突き止めて対応すれば、妊娠することが出来ます。

 

卵胞期の期間が長い場合には、あまり気にすることはありませんが、極端に短い場合には、卵胞が十分に成長していないこともあるため、あまり良くありません。

 

【排卵期】

 

性腺刺激ホルモン(LH・FSH)の働きで卵胞が育つと、卵胞の細胞からエストロゲンが分泌されます。

このエストロゲンの量が一定の範囲を超えると、排卵の合図であるLHの急上昇が起こります。これをLHサージと言います。

 

LHサージが起こると、1日半~2日以内に排卵が起こるとされていますが、厳密にはいつ排卵するかは分かりません。

大体この辺りということは、排卵検査薬を何回かすることで分かります。1回の排卵検査薬で突き止めることは難しいため、1周期当たり何回か分を用意しておくと良いと思います。

 

もし排卵を正確に知りたい場合には、婦人科での内診経腟エコーを受けることになります。初心者には少々ハードルが高く感じるかもしれません。

排卵検査薬や経腟エコー以外では、オリモノの性状で見分けることも出来ます。通常のオリモノよりも、透明で少し粘性があり、卵の白身のように伸びるようになれば、子宮の受け入れ態勢が整っている証拠です。

 

子宮や卵巣は、常に連動して働いているため、子宮の受け入れ態勢が整ったということは、排卵が間近であることを示しています。

こうしたオリモノの変化も、卵胞期に作られるエストロゲンの働きが関係しますので、卵胞期はとても大事な時期だということになります。

 

排卵が無事終わると、体温が急激に上がります。これは、排卵後に分泌される黄体ホルモンの働きのためです。

 

【黄体期】

 

黄体期は、排卵後の卵胞から作られる、黄体ホルモンにより作られます。

黄体期に分泌される、黄体ホルモンであるプロゲステロン(P4)は、基礎体温を上昇させ、子宮内膜を着床しやすい内膜に成熟させる働きがあります。

子宮内膜のこうした変化を、脱落膜化と言います。脱落膜化が進むと、最終的に子宮内膜は脱落膜となり、妊娠していない場合には、脱落して生理が起こることになります。

 

こうした子宮内膜の変化は、休むことなく進んでいくため、黄体期になると、大体一定して2週間で脱落することになります。

つまり、高温期になると、妊娠しなければ大体2週間で生理が来るため、卵胞期と違い、黄体期の期間が、人により特別長くなるということはありません。

 

黄体期は長くても2週間前後ですが、中には黄体期がとても短い方がいらっしゃいます。基礎体温も十分に上がらず、黄体ホルモン自体があまり分泌されていない人(黄体機能不全)です。

黄体ホルモンは、卵胞期に大きくなった卵胞の細胞が、排卵後に黄体細胞に変化することで分泌されます。

そのため、卵胞期に細胞が十分に成長しなければ、黄体期になっても、黄体ホルモンを分泌する能力が低いのではないかと思われます。

 

つまり黄体期がしっかり来るかどうかは、卵胞期の卵胞がしっかり成長しているかどうかにかかっている、とも言えます。

卵胞期に卵胞がしっかり成長すると、卵胞の中の卵の質も良くなるため、卵胞期にしっかり卵胞を育てることは、妊活を成功させるためにはとても大事なことです。

 

【月経期】

 

妊活中に、何らかの原因で妊娠が成功していなければ、脱落膜となった子宮内膜は、その役割を終えて剥がれ落ちます。

これが生理(月経)ということになります。

 

生理が起こった時点では、既に次の卵胞が成長を始めているため、生理2~3日後には、既に血液検査上は、エストロゲンの数値が、ある程度上がっている状態です。

もし妊娠していた場合には、育ちかけの卵胞は、そのまま次の生理まで休眠状態となります。

 

月経期に大事なことは、必要のなくなった子宮内膜をしっかり排出することです。そのためには、血液が固まりにくいように、自律神経のバランスが取れていることが大事です。

血液がサラサラした状態であれば、血液はしっかり排出されますので、卵巣や卵管、子宮に古い血液が取り残されることもなく、ダラダラ続くこともないため、月経期の期間も安定します。

 

子宮内膜が剥がれにくく、必要のない場所に固着してしまうと、子宮内膜症によるチョコレート嚢胞などの原因になることもあります。

卵巣チョコレート嚢腫や、卵管に内膜症が発生すると、不妊症の原因にもなりますので、血液が固まりやすい状態は望ましいものではありません。

 

そのため、月経期間がダラダラと長かったり、強い痛みを伴うような方は、結果的に妊娠しにくい状態になることがあります。

月経が不順だからダメだというよりは、月経期間が不順になる原因に問題があるということだと言えます。

 

月経周期を安定させると妊活が一歩前進

 

月経周期が安定しているということは、タイミング法においては、排卵のタイミングが分かりやすいため、タイミングを取りやすくなります。

適切なタイミングで性交することは、妊娠には欠かせないことですし、何よりも月経周期が安定しているということは、からだの状態が良いということに繋がります。

 

生理不順の女性の中には、体調が悪くても妊娠する方がいますが、妊娠中の体調や出産後の体調にも不安があるため、あまり良い状態であるとは言えません

例え、今の時点で生理不順があったとしても、体調を良くすることで生理不順が治ってくれば、妊娠や出産においても、大きなアドバンテージを得たことになります。

 

脳から起こるホルモン分泌、卵胞の発育、女性ホルモンの分泌、排卵、黄体ホルモンの分泌といったサイクルが、スムーズに回っていると、妊娠する確率はグッと高まります。

また生理不順が全くないという方は、こうした多くの過程はクリアしていることになりますから、それ以外の原因を探すことが出来ます。(これもメリットです)

 

生理不順の状態は、全くの手探りで妊活を始めるようなものですから、最初から病院の手助けが必要になることが多くなります。

生理周期が安定していると、その状態でしっかりとタイミングを取るだけでも、多くのカップルが妊娠に成功します。

 

それくらい、妊活にとって生理周期は、大事なものなのです。

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鍼灸ひより堂