大阪日本橋 
眼病の鍼灸
鍼灸ひより堂

大阪日本橋の鍼灸ひより堂です。
当院では現代医学では治療法がないと言われてしまった眼科疾患に対して、鍼灸治療によるアプローチをしております。
来院される患者さまの約95%は眼科疾患や眼科症状にお悩みの方々です。

レーシック手術後の視力低下について

レーシック手術とは

 

 レーシック手術とは、眼球の表面に位置する角膜の一部をレーザーで削って角膜のカーブを変えることで、光の屈折率を変化させて視力の矯正を行う方法です。

レーシック後の角膜表面は扁平化しており、角膜が凹レンズの役割をすることで近視を矯正することが出来ます。

 

一時期は一世を風靡しましたが、衛生処理の不適切な医院による医療事故が相次いだことや、手術後にドライアイなどの合併症状が高い確率で出ることから、現在では手術数が激減した手術でもあります。

 

レーシック手術後に視力が低下する?

 

 折角高い費用をかけてレーシック手術を受けたにも関わらず、時間の経過と共に、徐々に視力が下がってしまう方がいらっしゃいます。

レーシック手術後に視力が下がる原因は複数あり、場合によってはそれらが複雑に絡み合って原因になる場合もあります。

 

原因その1.老眼

 

 レーシック手術を30代後半や40代に受けた方は、視力低下を訴える方が多い術後5〜10年後が、丁度老眼が多くみられる年代に当たります。

そのためレーシック手術で折角視力を矯正したにも関わらず、暫くすると視力が低下することがあります。

 

原因その2.ドライアイ

 

 レーシック手術をすると、比較的高い確率でドライアイが合併症として現れます。

ドライアイになると角膜表面が凸凹になりやすく、光が乱反射するようになるため視力が低下します。

 

原因その3.強度近視による影響

 

 レーシック手術までに強度近視だった方は、眼球の形状にある特徴があります。

それは眼球の奥行きが長く、正円形ではなく楕円形に近い形であるということです。

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眼球が楕円形に近い形の方は、通常の眼球の形状に比べてが内部の圧力が高くなりやすい傾向にあります。

 

 またレーシック手術では角膜をレーザーで扁平化して、光の屈折を変化させることで視力を矯正していますが、強度近視の方は時間の経過と共に内圧が角膜に影響を与え、扁平化した角膜表面を変形させてしまいます。

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 その結果、折角手術で扁平化した角膜が元通りの形状になってしまい、時間の経過とともに視力が元に戻ってしまいます。

こうした角膜の扁平化にかかる時間には個人差があり、内圧の高さと組織の脆弱性によって大きく変化します。

短い方では1年以内に起こりますし、長い方では10年ほどかけて徐々に視力が低下します。

 

原因その4.網膜系や視神経系の眼科疾患

 

 元々強度近視の方では、緑内障や中心性漿液生脈絡網膜症、黄斑変性症などの眼科疾患を起こしやすい傾向があります。

また未病の状態でも、網膜や視神経には内圧の影響から常に物理的ストレスがかかりやすい状態です。

 

そのためレーシックを受ける方が多い中年期以降は、丁度眼科疾患が発病しやすい時期にも当たります。

折角レーシックで角膜を扁平化したものの、最も重要な網膜や視神経を痛めてしまっては視力が出るはずがありません。

 

また網膜や視神経の異常を起こしてしまうと、矯正具(眼鏡やコンタクトレンズ)による視力矯正も出来ませんので、根本的な眼科疾患の治療が必要になります。

レーシック後に眼科を受診した時に、矯正視力が出ないという方はこれにあたる可能性が高いと言えます。

 

レーシック手術を受けた方が気を付けること

 

 レーシック手術を受けた方は、視力が良くなったことから目が良くなったと誤解することがあります。

レーシック手術はあくまでも角膜を扁平化して視力を高めただけで、目の状態が良好になったわけではありません。

 

視力が高まることを目が良くなったと表現することが多いですが、目の健康度が高いことと視力が良いことはイコールではありませんので、それをしっかりと理解するべきです。

例えレーシック手術で視力が上がったとしても、元々が正常視の方と比べると、元々近視の方は物理的負荷が強くかかっており、目に掛かる負担は大きいのです。

 

そのため常に目にかかる負担を軽減するために、適切な目の使用を心掛けたり、目のケアを心掛けるべきです。

では目のケアとはどういったものでしょうか?

 

誰にでも出来る目のケア

 

 これから誰にでも出来る目のケアについてご紹介します。

先ず目の健康度を保つためには、近くばかりを長時間見る習慣を正す必要があります。

近くばかりを長時間見る習慣があると、眼内筋である毛様体筋が長時間強く収縮するため、眼球内に持続的な負荷が掛かります。

強度近視の原因になる眼球の変形も、こうした眼内筋による影響が強いとされていますので、20〜30代までの方は特に注意が必要です。

 

 近くを見る仕事をされていたり、趣味でスマホやPCを長時間使用したりする場合には、出来るだけこまめに遠くの方を見る習慣を付けましょう。

それだけでも眼球に掛かる負荷を減らすことができます。

 

 網膜(脈絡膜)や視神経などの血流は、目の健康度に大きな影響を与えます。

血液の循環は栄養や酸素を網膜(脈絡膜)や視神経に運び、必要の無くなった老廃物を運び出す働きがあります。

また網膜や視神経の変性の原因になる活性酸素を取り除く働きもあり、循環状態が適切であることは目の健康には欠かせないのです。

 

 体液の循環は、自律神経の働きと密接な関係がありますので、目の健康どを保つためにも自律神経の働きを整えておくことはとても大事です。

逆に言うと、今現在冷え性やめまいなどの自律神経失調症状を持っている方は、循環状態が悪い可能性が高いため注意が必要です。

 

自律神経系を整えるには、規則正しい生活習慣や定期的な運動習慣を持つ必要があります。

また定期的な鍼灸治療も自律神経を整える働きがありますので、目の健康度が心配な方はご相談下さい。

2024.12.21 Saturday