鍼灸治療では網膜に起こったマイナス面を補う
網膜に起こるマイナス面とは
多くの眼科疾患では、網膜や視神経の周辺部(眼底部)で循環障害を起こっているようです。
網膜や視神経の周辺部で起こった循環障害は、本来に眼底部に届くはずの栄養や酸素を欠乏させてしまいます。
網膜や視神経も小さな細胞や組織の集合体ですから、細胞や組織が生きていくために必要な栄養素や酸素が無くなると、どんどん脆弱化してしまいます。
丁度、材料不足で作られた欠陥住宅に似ているかもしれません。
ここまでの説明で、健康な網膜や視神経を維持するためには、眼底部の循環状態が大事だと言うことがお分かり頂けたでしょうか。
眼底部の血液循環で重要なのは、網膜の表面側と脈絡膜側から供給される血流です。
眼球全体では、約9割が脈絡脈からの血液で栄養されており、中心窩周辺部には網膜側からの血液供給は無く、脈絡膜からのみで栄養されています。
そのため、この脈絡膜からの血流を確保することが、眼科疾患の発病や進行を予防するには重要です。
要らなくなった物は廃棄しなくては
眼底部の細胞からは様々な老廃物が作り出されますが、眼底部に循環障害があれば、そうした老廃物を眼底部から取り除くことも出来ません。
加齢黄斑変性症などでは、傷付いた網膜の視細胞からドルーゼンと呼ばれる老廃物が発生し、それが原因で黄斑変性なると言われています。
そのため網膜の色素細胞を傷付けないことと、網膜が変性する前にドルーゼンを取り除くことが重要です。
当院の眼科鍼灸では、眼底部の循環状態を高めることで網膜の色素細胞の健康を保ち、あわよくば貯留したドルーゼンを取り除くことを目的にしています。
そして眼科疾患の発病予防として、そして眼科疾患の進行予防として鍼灸治療を受けて頂くことが、新たな眼科疾患治療の選択肢になることを期待しています。