大阪日本橋 
眼病の鍼灸
鍼灸ひより堂

大阪日本橋の鍼灸ひより堂です。
当院では現代医学では治療法がないと言われてしまった眼科疾患に対して、鍼灸治療によるアプローチをしております。
来院される患者さまの約95%は眼科疾患や眼科症状にお悩みの方々です。

フラマー症候群と眼科疾患【冷え症で眼科疾患に?】

フラマー症候群とは

 

 フラマー症候群とは、PVD(血管運動調節不全)による末梢血流の障害により、体の様々な部位に支障が出てしまう症候群です。

 

具体的には、手足の冷えや匂い、痛み、振動、薬に対して、過敏な反応を示すとされています。

 

症状や機序を見ると、どうも自律神経障害や、それに伴う血管運動障害が原因で起こるようです。

 

発見者のフラマー医師によると、代謝症候群(メタボリックシンドローム)の対極の概念であるように書かれています。

 

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  フラマー症候群の方は、痩せ型で活発な方に多く、小さい頃から冷え症であったり、生真面目であったりと、体質的な傾向としてこの徴候を持ち合わせているようです。

 

様々な刺激に対して敏感で、こうした様々な刺激により血管運動性を失い、末梢の血流障害を引き起こすのではないかと思われます。

 

末梢の血流障害は、網膜などの眼球内にも影響するため、多くの眼科疾患とも関連が深いとされています。

 

また、血管運動障害を引き起こすきっかけは物理的な刺激だけでなく、感情の変動がきっかけになることもあります。

 

つまり精神的なストレスに敏感に反応し、末梢の血流が変化するということです。

 

元々末梢の血流は、交感神経を刺激するようなストレス刺激で悪くなりますが、フラマー症候群の方の場合、そうした反応が軽いストレス刺激でも起こりやすく、その反応も大きいということです。

 

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フラマー症候群と眼科疾患

 

 フラマー症候群の方は、外部からの様々な刺激に対して敏感に反応し、末梢の血流が悪くなります。

 

もしそれが眼球内で起こった場合には、様々な眼科疾患の原因になりうると思われます。

 

循環障害が起こると、低酸素状態により視細胞や視神経の細胞は、正常な機能を保つことが出来ません。

 

また低栄養状態になると、様々な組織が脆くなることで、器質的にも弱くなることが考えられます。

 

眼圧自体は高くないにも関わらず、視神経が障害されていく正常眼圧緑内障でも、こうした循環障害による神経障害が示唆されています。

 

また、慢性的に視野狭窄や視力低下が見られる網膜色素変性症でも、フラマー症候群による循環障害は、症状の進行に大きな影響を与えていると考えられます。

 

<フラマー症候群との関連が示唆される眼科疾患>

 

・正常眼圧緑内障

・網膜色素変性症

・網膜動脈閉塞症

・網膜静脈閉塞症

・中心性漿液性脈絡網膜症

・レーベル遺伝性視神経症

 

 

 【フラマー症候群への鍼灸治療】

 

 フラマー症候群の症状は、いわゆる自律神経障害(自律神経失調症)の症状に似ています。

 

そのため鍼灸治療のように、自律神経を調整することで末梢の血流を増やすような施術は、フラマー症候群との相性がとてもいいようです。

 

実際に海外の論文では、フラマー症候群を持つ遺伝性網膜疾患患者に対して、鍼灸治療による効果が確認されたとするものもあります。

 

FireShot Capture 031 - Acupuncture benefits for Flammer syndrome in individuals with inherit_ - www.ncbi.nlm.nih.gov.png

 <Acupuncture benefits for Flammer syndrome in individuals with inherited diseases of the retina>

<遺伝性網膜疾患に対する鍼灸治療の効果:海外サイトリンク

 

 こちらの論文では、網膜色素変性症の患者さんに対して鍼灸治療を行い、次のような効果を認めたとあります。

 

「(倦怠感の軽減(10/11/17)、入眠時間の短縮(10 / 11/17)、足と手が暖かくなり(10/10/17)、頭痛発作の頻度が減少しました(9/11/17)。驚いたことに、4人のRCD患者と1人のIMD患者で、黄斑浮腫の減少が記録されました。(改善/苦痛/合計)」<原文直訳>

 

この論文での結果を見ても、鍼灸治療が自律神経失調症の方に対して得られる効果と、とても似ていることが分かります。

 

フラマー症候群という言葉は知らなくても、私たち鍼灸師は、眼科疾患の方への鍼灸治療をする中で、「知らず知らずのうちにフラマー症候群の治療をしていた」ということだと思います。

 

そしてフラマー症候群による眼科疾患の方は、眼科での治療にはあまり反応せず、流れ流れて鍼灸治療に来院されているのではないかと思います。

2024.10.09 Wednesday