大阪日本橋 
眼病の鍼灸
鍼灸ひより堂

大阪日本橋の鍼灸ひより堂です。
当院では現代医学では治療法がないと言われてしまった眼科疾患に対して、鍼灸治療によるアプローチをしております。
来院される患者さまの約95%は眼科疾患や眼科症状にお悩みの方々です。

仮性近視と鍼灸治療

仮性近視は治る近視

 

 仮性近視とは、「仮性」という文字が示す通り、遠近調整能力の機能低下によって起こる近視です。

仮性近視は、遠近調節をする機能が低下したことによるものですから、その機能が元に戻れば治るということになります。

一方、本当の近視(真性近視)とは、眼の構造的な問題による近視ですので、それ自体は治すことは出来ません。

あなたが真性の近視であるか仮性近視であるかは、眼科での屈折検査で直ぐに知ることが出来ます。

こうした仮性近視には、鍼灸治療がとても有効です。

 

近視と仮性近視

 

 目の網膜に映像を正しく写すためには、目の焦点(ピント)を網膜に正しく合わせる必要があります。

こうしたピント合わせに影響する大きな要素は3つあります。

 

①角膜の彎曲度 ②水晶体の厚み ③眼球の長軸の長さ

 

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風景や人物を見た時に、その画像のピント(焦点)が網膜より手前に合うと近視になり、網膜よりも後ろに合うと遠視となります。

そして仮性近視は、一時的に焦点が手前に来ているということです。

ちなみに乱視は、水平方向と縦や斜め方向で別々に焦点が合う状態です。

 

上に書いた①②③の条件の内、①を変えることは基本的には出来ません。

もし①の要素を変えるとすれば、角膜を薄く削るレーシック手術や、オルソケラトロジーといった特殊なコンタクトレンズを使用するしかありません。

そして③を変えることは、絶対に出来ません。

 

最後の②に関しては、水晶体の厚みを変える仕組みが体には元々備わっています。

水晶体の厚みは、毛様体筋という眼内筋が収縮や弛緩をすることで変化をします。

近くを見る時には毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなることで調整します。

また遠くを見る時には毛様体筋が弛緩し、水晶体が薄くなることで調整します。

こうした毛様体筋の収縮や弛緩は、自律神経の働きで調節しており、収縮には交感神経が、弛緩には副交感神経が働きます。

毛様体.png

 

ところが、水晶体の厚みを変える機能が低下すると、遠近調整が出来なくなってしまいます。

 

その原因の1つは、水晶体が老化により弾力を失うことで、毛様体筋が収縮や弛緩をしても、水晶体の形が変わらなくなることです。

こうした状態を老眼といいます。

老眼になると、30㎝より手前にある物が極端に見えにくくなります。

 

またもう一つの原因が、近くの物を見過ぎたため、毛様体筋が収縮したままになることで起こります。

これを仮性近視と言います。

仮性近視になると、 毛様体筋が収縮したままになりますので、ピントが常に近くに合っている状態になります。

そのため遠くを見ようとしても、毛様体筋が収縮したままになっているせいで、ピントを遠くに合わせることが出来ません。

 

 現代社会は仮性近視になりやすい

 

 現代社会では、PCやスマホを使う頻度が高く、どうしても近くを見る機会が多くなります。

しかも、そうした近見視力を使う時間が非常に長いため、毛様体筋は強く収縮したままになります。

また毛様体筋を収縮させる働きは、自律神経の交感神経によるもので、普段から高ストレス状態の方では、余計にその傾向は強くなります。

定期的に遠くを見たり、時折リラックスする時間を設けたりすることは、案外簡単なようで実際には難しいことです。

そのため、知らない内に仮性近視となり、自分の視力を落としている方は少なくないと思われます。

 

また近見視を長時間続けるような環境は、あまり目にとって良い環境とは言えません。

近見視力を長時間使うためには、十分なエネルギーや酸素、感光物質となる材料が必要となります。

そうした材料を運ぶのは、毛細血管の中を流れる血流なのですが、先ほどのような交感神経が優位な環境では、毛細血管が収縮しているため、十分な血流も確保出来ない可能性があります。

 

更に目の血行障害は、眼科疾患にも繋がりますので、近見視力を使い続ける環境は、眼にとって非常に過酷な環境であると思われます。

 

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仮性近視の鍼灸治療

 

 鍼灸治療は、自律神経のバランスを整える働きがあります。

一方的にどちらかの神経を高める訳ではなく、あくまでもバランスを取る働きがあるのです。

自律神経は、両方(交感神経・副交感神経)共がバランスよく働いてこそ、本来の働きを行うことが出来ます。

そのため、一般的には交感神経が優位であることが、悪いことのように思われがちですが、実際にはそうではありません。

必要な時に必要な側が働くことで、体を自動的に機能させてくれるのが自律神経の働きです。

 

目に限って言っても、副交感神経だけが働いては、近くに目の焦点が合わず、生活はとてもし辛くなります。

また瞼(まぶた)の腫れや、目の充血など、副交感神経優位な状態が、決して快適なものではないことが分かります。

そこで鍼灸治療を受けて頂くと、バランスよく自律神経が働くことで、必要な時に必要な自律神経が働けるようになるのです。

 

 仮性近視の方に鍼灸治療をする場合には、交感神経の働きを抑えながら、副交感神経の働きを働かせるように、自律神経のコントロールをしている視床下部に働き掛けます。

こうした中枢に働く鍼は、手足のツボを使用することが多く、目の場合には合谷穴や光明穴が有名です。

 

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また、局所的にも働き掛けるためには、眼の周囲に刺す鍼が大事になります。

 

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<参考画像:目の周辺の鍼>

 

こうして自律神経を整えると、仮性であれば近視は改善していきます。

仮性近視以外の禁止においても、視力自体は良くなることが多いですが、それは調整能力と視神経や網膜の活性が高まるためで、屈折力が変化しているわけではありません。

つまり近視が治ったわけではないということです。(そこにこだわる必要はないと思いますが)

2024.11.21 Thursday