レーベル病とTUDCA(タウロウルソデオキシコール酸)のお話
TUDCA(タウロウルソデオキシコール酸)とは
TUDCAとは、タウロウルソデオキシコール酸とも言われる物質で、体内にも微量に存在している水溶性胆汁酸の一種です。
この物質は古来から漢方薬の材料として利用されている、「熊の胆(くまのい)・熊胆(ゆうたん)」の主成分として知られています。
<楽天でも複数販売されています>
その名の通り熊の胆汁から取り出された成分で、肝疾患に対する治療薬として利用されてきました。
1927年に岡山大学で「熊の胆」の主成分が化学的に特定され、その成分が「ウルソデオキシコール酸」と名付けられました。
現在は化学式が特定されたことで、化学合成されたものが市販されており、広くサプリメントとして利用されています。
TUDCAの働きとは
TUDCAの主な働きとしては、古来から利用されてきた肝機能改善に加えて、細胞小胞体の保護作用や神経保護作用が知られています。
特にALSなどの神経性難病に関して、海外では複数の臨床試験例があるようです。
そこに着目して難治性眼科疾患に対しても研究が行われ、一部では効果が認められる例があるようです。
下に幾つかの例を挙げますが、確実に効果があるとは言えない状態ではありますが、他の治療法が無い難治疾患に対しては、安全性を確保した上でTUDCAを利用することは一つの方法であると思われます。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/202310/581593.html
「タウロウルソデオキシコール酸がALS患者に有望」
https://academia.carenet.com/share/news/cf184e76-bfb4-4ad1-9069-5af47db40d40
「タウロウルソデオキシコール酸、てんかんでフェロトーシス抑制による神経保護効果を示唆」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42387427/
「眼アルカリ熱傷における網膜の変化と治療」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42217976/
「網膜剥離における神経変性および神経保護」
レーベル病に対するTUDCAの利用
レーベル病に対するTUDCAの利用は、未だ症例こそ少ないものの国内でも行われています。
ただ公に臨床効果を発表するほどまでの実例が少なく、恐らくは少数の医師が個々の判断でお勧めしている状態のようです。
当院のレーベル病患者やそれ以外の視神経・網膜系疾患の患者の中にも、このTUDCAを服用している方が複数いらっしゃいます。
とあるレーベル病患者では、0.02程度の視力が0.8程度まで上昇した例がありますが、中心視野の欠損は残存している為、大きな効果と言えるかは判断出来ません。
ただ一つの事象として、鍼灸治療とTUDCAを服用した期間内に視力向上が見られた例があるというだけです。
中にはこれといった治療も無いままに、ほぼ完治といった回復をされるレーベル病患者がいることを考えれば、効果判定には更に多くの症例や化学的な検証が必要であると思います。
TUDCAの利用に対する注意
TUDCAはサプリメントとして販売されていますので、楽天やアマゾンを始めとして通販で購入することが出来ます。
ただ注意しながら服用する必要がある為、服用する量や期間などに対しては専門家による指導が必要であるとされています。
自己責任で服用するとしても、効果的に服用する為には専門家に指導を仰ぐべきだと思います。
TUDCAは内科などで胆石に使用されることが多い為、専門家としては内科になりそうですが、神経系疾患や眼科疾患の場合には服用の仕方が違う可能性があります。
また当院ではレーベル病に対する情報としてはお伝えしていますが、TUDCAに対するご質問等に責任を持って個別にお答え出来ませんので、問い合わせを頂いても回答はいたしません。
何卒ご了承下さい。
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