鍼の太さと治療効果の関係
鍼灸治療の流派によっては、鍼の太さや長さを予め決めているところもあるようですが、当院では適材低所で使用するため、多種類の鍼を用意しています。
当院では、上の写真にあるもの以外にも、更に太い鍼や長い鍼も用意しており、患者さんの状況や刺す部位や刺し方に応じて変化させています。
患者さんからすると、太い鍼ほど効果が高く、細い鍼は刺激が少なく効果が少ないイメージがあるかもしれませんが、これは少し違います。
鍼灸治療は少し特殊で、細い鍼を数少なく刺すと、太い鍼を数多く刺すよりも治療効果が高い傾向があります。
その代わり細い鍼で鍼の数を少なく刺す場合には、より効果が高い場所にピンポイントに刺す必要があるため、知識と経験がものを言います。
逆に太い鍼を数多く刺す場合には、刺激量がその人の回復力を上回らない限り、比較的初心者でも簡単に治療効果を出すことが出来ます。
もし刺激量が回復量を上回ってしまうと、オーバードーゼという状態になり、発熱や体のだるさなどの「鍼当たり」が起こります。
当院で行う眼科疾患に対する鍼灸治療では、比較的細く短い鍼で施術することが多いのですが、目の周囲には多めに鍼を刺すため、比較的鍼灸初心者でも効果が出しやすい治療法です。
そのため将来的には、もっと数多くの鍼灸師が施術出来るように、マニュアル的な施術も出来れば良いと考えてもおります。