眼精疲労は精神的な問題なのでしょうか?
眼精疲労は精神的な影響を受けやすい
眼精疲労は、非常に精神的な影響を受けやすい傾向があります。
というのも目の感覚(知覚)を支配する三叉神経(眼神経)は、脳神経という脳から直接分枝する神経で、他の末梢神経と比べて脳の影響を受けやすい神経だからです。
実際に三叉神経の近くにある扁桃体という部分を刺激すると、あごの筋肉が動くことからも非常に密接な関係が伺えます。
扁桃体は正に情動(感情)の中枢で、うつ病やその他の精神科疾患とも密接な関係がある部分です。
そのため扁桃体に強いストレスを受けるようなことがあると、三叉神経にも影響を及ぶことは想像に難くありません。
うつ病を始めとして、様々なストレス性の精神科症状を持つ方が、目の不快症状を訴えることがあることは事実です。
眼精疲労から精神症状になることも
目に負担がかかるスマホやPCを長時間使用した時に、人によっては脳幹部に影響が及ぶことがあるようです。
そのためストレスが原因で眼精疲労を起こす方と、逆に眼精疲労が原因で精神的に不安定になる方の両方がいらっしゃるようです。
そのため眼精疲労のことを良く知らない方に眼精疲労を訴えると、「気のせい。」「精神的なもの。」と言われることがありますがそんなことはありません。
そもそも上で書いたように三叉神経と脳幹部とは密接な関係であるため、知覚神経の過労と精神科症状の後先に関しては、「鶏が先か卵が先か」の水掛け論であることが分かります。
また両者は互いに影響し合う関係ですから、一度強い眼精疲労を感じるようになると、やがてその症状は徐々に或いは急激に精神を病むようになります。
少なくとも「気にするから眼精疲労ごときに病むんだ!」と言われるような単純なものではなく、脳幹が深く関わる「眼」の神経系による非常に厄介な症状であるということです。
そのためいたずらに向精神薬だけに頼らず、しっかりと目の症状に向き合って対処することが必要であるということです。
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